調律師の声

ピアノの音色から感動を届ける為に
愛知県勤務 市川直人
(43期生)

幼少期はピアノを、学生時代は吹奏楽でトランペットを吹き、音楽漬けの日々を送っていました。
将来は音楽関係の仕事を希望し、師事していた先生の勧めで、ピアノ調律師を志し、高校卒業後、カワイピアノテクニカルセンター(現カワイ音楽学園)に入学しました。
音律を整える調律、部品を正しく整え弾き心地を良くする整調など、ピアノの構造を勉強し、そして毎週行われる試験に向けて、勉強漬けの日々でした。
また勉強と生活、苦楽を共にした仲間との思い出は今でも私の財産になっております。

卒業後は、河合楽器製作所の調律師になる事を希望し、2004年に入社しました。 河合楽器を希望した1番の理由は、海外研修制度です。 海外で働きながら研鑽・経験が得られるとても魅力的な制度だと感じられたからです。 そして最初の赴任先である東京にて約8年間勤務した後、念願叶って2012年より海外研修生としてクラシックとピアノの本場ヨーロッパで1年半、研鑽を積みました。
海外研修を終え、ShigeruKawaiピアノ研究所にて、フルコンサートピアノの最終調整、また国内外の国際ピアノコンクールやマスタークラスでのピアノ調整、アーティストサービスの仕事を約9年間携わりました。

2021年より中部支店の調律技術指導という部署に籍を置き、コンサートや音楽大学などのレッスン室、またレベルの高い先生の御自宅へ訪問し、ピアノ調整を担当しております。
調律師は仕事を続ける限り、技術研鑽に努めなければならず、忍耐力、そして継続する気持ちがとても大切です。 このようなコロナ禍の時代だからこそ、調律師が造りあげたピアノの音色で、感動をピアニスト、お客様に届け、音楽を通じて夢や希望を感じて貰い、ピアニスト、お客様から信頼される調律師を目指し、日々活動しております。

*掲載内容は、2022年4月時点の情報です。所属および文章の内容等は、現在と異なる場合がございますので、ご了承ください。