先輩調律師の声

想いのままに表現できるピアノを目指して
Shigeru Kawaiピアノ研究所勤務 大久保英質

調律師

コンクールの調律、それは大袈裟に言うならピアニストの人生を支える仕事です。コンクールは大きなものになればなるほど、ピアニストにとってはその後の人生が大きく変わります。

その人生のかかったコンクールで、自分が調律したピアノを選んでもらい、演奏してもらえることは非常に光栄であるとともに、非常に責任ある仕事だと思っています。

演奏家が自分の想いを表現するとき、どれだけピアノが助けてあげられるのか、さらにそのピアノのお陰で普段は出来なかったような表現が出来た、というようなピアノに仕上げられたなら、これほど嬉しい事はありません。とてもやりがいのある仕事です。

コンクールが終わってから、「あなたのピアノのお陰で想いのままに表現することが出来ました。ありがとう。」と言われたことは一生の宝物です。今後も、演奏家に寄り添えるピアノを作り続けたいと思います。

※掲載内容は、2024年4月時点の情報です。所属および文章の内容等は、現在と異なる場合がございますので、ご了承ください。